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2011年7月10日

海賊フセインの裁判、通訳不足で開廷困難

日本ではこれまで特に問題にならなかった希少言語の通訳不足がついに表面化する事態になりました。私も一部関与している事件です。

海賊フセインの裁判、通訳不足で開廷困難
(6/28 NHKニュース)

オマーン沖のアラビア海で日本の海運会社のタンカーを襲撃したとして、自称ソマリア生まれの男らが海賊対処法違反の罪で起訴された事件で、被告らが話す「ソマリ語」の通訳を確保するめどが立たず、起訴から3か月近くたっても裁判を開くための手続きを開始できないことが分かりました。

この事件はことし3月、オマーン沖のアラビア海で商船三井が運航するタンカーが武装した海賊に襲われたもので、自称ソマリア生まれの、アブデヌール・フセイン・アリ被告(28)ら4人が海賊対処法違反の罪で起訴されています。

東京地方裁判所は、このうち4月1日に起訴されたアリ被告ら3人について、裁判の前に争点などを整理する手続きを先月から開始する予定でしたが、関係者によりますと、被告らが話すソマリ語の通訳を確保するめどが立っていないということです。

被告らが日本国内で起訴されるまでは、ソマリ語の通訳をつけて取り調べが行われ、裁判所は、ほかに通訳が見つからなかったため、起訴のあともこの通訳に引き続き、依頼しようとしたところ、弁護側が「中立性を保てない」と反対しているということです。

裁判所は「裁判が始まるのが遅れ、勾留が長引くのは、被告の人権上も問題がある」として、弁護側に理解を求め、一刻も早く裁判に向けた手続きを始めたいとしています。

希少言語の通訳者問題は、司法通訳制度が進んでいるアメリカでも重要な課題になっています。今回を機に法務省はヒアリング等を通じて本腰を入れて対策を練るべきでしょう。希少言語だからこそ、国内に限らず、隣国の韓国や中国、香港などに住む通訳者の登録も可能性としてあり得るかもしれません。法廷通訳人の登録には、現時点では特に試験はないのだから、コスト面を除けば登録の障害になる問題はないと思います。

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