2015年7月6日

【8/29】 日本通訳フォーラムを開催します!


日本会議通訳者協会が夏の終わりに1DAYイベントを開催します。

日本通訳フォーラム2015 ~通訳、次のステージへ~

通訳技術から市場研究まで幅広くカバーするイベントです。通訳学校では教わらない内容も盛りだくさんですので、ぜひこの機会に御参加ください。イベント後は懇親会もあります(←これ目当てで来る人もいるらしい)。

今年から毎年開催を目指しています。よろしく!

2015年5月11日

アメリア5月号 「日本語にしにくい英語」

翻訳業界誌のAmeliaに寄稿しました(5月号)。

ここ数年は通訳活動を重視しているのですが、翻訳をやめたわけではありません。以前より案件を絞るようになったので、翻訳活動自体はかなり充実しています。若い頃は徹夜して朝6時くらいまでガツガツ訳さないと良い訳が浮かんでこなかったのですが、最近は4時くらいに浮かんでくるようになりました。このペースでいけば60歳までには日付変更線を越えられそうです。はは。

今回の記事は「訳しにくい英語」についてで、私が選んだのは enabler です。訳しにくい英語は山ほどあるのでネタは尽きないのですが、とりあえず今回はこれで。秋頃に2本目を書く予定です。

アメリアといえば、サービス開始当初は会員対象を絞っている印象を受けていたのですが(単に私の勘違いかもしれませんが)、 今ではかなり広く業界に浸透してきたメディアになっているようです。定例トライアルのレベルも低くない。これに受かれば、たぶん普通のエージェントであればどこでも受かるのではないだろうか。

ちなみに、ひとこと翻訳大賞が面白い。短い文だとセンスが試されますね。

2015年4月4日

【5/23】 JACI大阪セミナー Sports Interpreting and Your Olympic Opportunity

公式ウェブサイトの立ち上げは5月中旬になる予定ですが、それに先立ち、いくつかイベントを準備しています。13日の東京イベントに続く第二弾の大阪イベントはスポーツ通訳、特に野球とゴルフの世界で独特な通訳経験を持つダニエル・マックリース(Daniel MacLeith)さん。メジャーリーグの通訳とスカウト職を経て、現在は日本の翻訳・通訳会社で実務に携わりながら、コーディネーター業務もこなすというマルチタレントです。今回はコーディネーターとしても、通訳に何を求めるかを話していただきます。

オリンピックはまだ5年後と先ですが、ぜひこの機会にスポーツ通訳の世界をのぞいてみませんか?

なお、セミナーの後半は実務ワークショップを予定しています。実際の現場に近い形での通訳を体験し、プロの講評を得るチャンスです!

詳細&申込みはこちらから!

2015年3月14日

日本会議通訳者協会(JACI)が発足します。

2015年4月1日に日本会議通訳者協会(JACI)が発足します。

本協会の目的はプロの会議通訳者、通訳志望者、アカデミア、そしてエンドユーザーである企業・組織をつなぎ、通訳に関するあらゆる情報が集まる場所を創造することです。様々な活動を通して業界の発展に貢献し、個人通訳者の成長を実現していきたいと考えています。

4月1日から会員限定のFacebookグループを立ち上げ、通訳に関する各種情報や動画コンテンツを配信していく予定です。



日本会議通訳者協会

お問い合わせはこちらから。


関根マイク
日本会議通訳者協会(当面の)世話人

2015年3月13日

【5/16】 JACIセミナー 「社内通訳からフリーランス通訳へ」

2015年4月1日に日本会議通訳者協会(JACI)が発足します。

公式ウェブサイトの立ち上げは5月中旬になる予定ですが、それに先立ち、いくつかイベントを準備しています。第一弾は金融やコンサル業界で豊富な通訳経験を持つ大竹純子さん。実力だけでなく、他の通訳者やクライアントにも愛される人柄で知られるプロフェッショナルです。

大竹さんがいかに大手コンサル会社のインハウス通訳者からフリーランスに転じたのか、通訳者としての様々な苦しみや問題をどのように解決してきたのか。実務者の観点から時間が許す限り話す予定です。

なお、セミナーの後半は実務ワークショップを予定しています。実際の現場に近い形での通訳を体験し、プロの講評を得るチャンスです!

JACI東京セミナー 「社内通訳からフリーランス通訳へ」

事前アンケートに協力すると500円の割引コードが発行されますので、ぜひ!

2015年3月8日

English Journal で連載開始。

現在発売中のEnglish Journal 4月号から、実務通訳に関する連載を持つことになりました。タイトルは『ブースの中の懲りない面々~通訳の現場から』です。通訳というと世界を飛び回る優雅なイメージを持つ方も少なくないと思いますが、実は裏では結構頑張っているんだよ、頭を悩ませて、厳しい状況に耐えている場面もあるんだよ、という面を発信できたらと思っています。といっても、編集長とは企画の段階から「居酒屋ネタ」的なポジションを狙っていこうと話しているので、あくまでも軽いタッチで。UFOパンの外側のカリカリ的な存在になりたいものです。

それにしても、English Journalの知名度はすごいですね。私の友人の母親やその親戚、英語学習に無縁の60代の方々にも知られている歴史ある媒体です。まあ知名度が高いとは思っていましたが、ここまで高いとは!

とりあえずこれで一発当てて、富裕層1%の仲間入りをしたいものです。ははは。

2015年2月28日

戸田奈津子さんの通訳について

戸田奈津子氏がNHK「あさイチ」に出演 料理通訳に疑問の声相次ぐ

あの戸田奈津子が迷訳 英語の玄米を「茶色い米」

まあ一言でいえば大失敗してネットでプチ炎上、ということです。そもそも通訳技術がかなり怪しい戸田さんになぜ依頼したのか、その理由がネームバリュー以外よくわかりません(テレビで彼女の通訳を見たことがある業界関係者で、彼女がうまいという人はまずいないでしょう)。別に戸田さんが通訳しているからといって視聴率が跳ね上がるわけではないでしょうに。

ただまあ、冷静に考えてみましょう。

…「brown rice(玄米)」を「茶色いお米」、「pine nuts(松の実)」をそのまま「パインナッツ」、「powdered sugar(粉砂糖)」を「こなパウダーシュガー」と訳した

このあたりはまだ私も理解できますし、我慢もできます。人間ですから「玄米」を忘れることもありますし、今では「粉砂糖」ではなく「パウダーシュガー」の方を頻繁に使う人もいますから。クックパッドにもパウダーシュガーのレシピが2万件ありますしね。

しかし、やはり問題はこちらです。

また、視聴者から「パンケーキの生地を冷蔵庫で保存すること」について質問が寄せられると、戸田さんは勘違いしたのか、「なぜバターを冷蔵庫に保存するのか」と誤って伝えた。そのためグレンジャーさんは「溶けないように、保存するならば冷蔵庫に入れて下さい。2週間もちます」と答え、一時、やりとりが噛み 合わなくなってしまった。

テレビ番組はしっかり台本を作成しますから、ゲストの料理人がスタジオで何をつくるのか、どういう手順でつくるのかは事前に明らかになっています。その情報は通訳者である戸田さんに提供されているはずですし、仮に局から提供されなければ通訳者が催促をするべきです。ですから手順関係で「知らない」は理由にならないですし、プロとして失格です。

加えて、プロは常に文脈を考えた上でメッセージを理解・解釈し、訳を出しています。日本では他の地域と異なり、バターを常温保存する家庭はまずありません。ですから、「なぜバターを冷蔵庫に保存するのか」という訳を出すこと自体、文化文脈的にありえないのです。これは通訳学校一年目レベルのミスなのですね。

戸田さんの字幕にはずいぶんとお世話になってきたので、彼女のその分野での功績を批判するつもりはありませんが、やはりプロとして通訳もするのであれば、もう少し勉強してほしいですね。あれがプロのパフォーマンスと解釈されたら迷惑ですので……

ちなみにこういう記事もありました。

料理通訳ができなかった戸田奈津子氏