2010年11月12日

広州アジア大会1 日本代表通訳者として。


明日から4年に一度開催されるアジアのスポーツの祭典、第16回アジア競技大会が始まります。アジア大会規模のイベントで通訳者が具体的にどのような仕事をするのか、伝えられる範囲内で詳細に伝えていきたいと思います。

さて、今夜が開会式なのですが、通訳者は必要ないとのことなので、全員ホテルで待機です。本大会の通訳者は合計55名、日本語の通訳者は10名(日本語通訳者といっても全員日本から来たわけではなく、イギリスやアメリカから来た方もいます)。私以外はアジア大会規模の国際イベントを経験するのが初めてという方ばかりで、表情にやや緊張が見て取れます。後で聞いた話なのですが、緊迫する日中関係を考慮して、一度来ると約束した後に辞退した日本語通訳者が何名かいたそうです。僕もアホなことで逮捕されないようにしなければ(「尖閣領有権を主張する日本人、中国で逮捕」なんてヘッドラインになるのだろうか)。

ホテル2階の一室に通訳者のための情報センターがあるのですが、競技が翌日から始まるというのに、夜の9時半になってもまだ通訳者のスケジュールが発表されていません。どの競技に通訳者が派遣されるか最後の最後まで主催者側と調整が続いていたようで(競技の数に対して通訳者の人数が不足している)、しばらくはこの状態が続きそうな気配です。

無駄に大きいけどダイヤ級に硬いベッド
作業デスクとしてはイマイチ(泣)
これまた無駄に豪華なレストラン

これから2週間ほど滞在するホテルですが、なんとベルサイユ宮殿をモチーフにした(外見は)豪華な造りで、「無駄に広い」「内装にセンスがない」と概ね不評なのですが、私は「たまにはセレブチックな気分を味わえて面白いでしょ…」と思っています。部屋に予備のトイレットペーパーが置いてなかったり、冷蔵庫に鍵がかかっていたりと不思議な点もありますが。

ちなみに大半の通訳者は一つのフロアに集められている中、私の部屋だけはスタッフが集まる階で、四方をコーディネーターに囲まれています。どう考えてパーティー防止策というか、目をつけられているとしか思えない(笑)。私の悪評もついにキャズムを越えたのでしょうか……!

ヨルダン選手団と一緒に便でした