2024年2月25日

ロンドン金属取引所

 

ロンドン金属取引所(London Metal Exchange)から直接依頼を受けて、日本でのPRイベントで同時通訳をしてきました。20年前であれば絶対に受けなかったような案件ですが(受けても通訳仲間に外注していた可能性大)、個人であっても長く投資をしているとどうしても鉱物の需給や価格、動向一般に敏感になってくるもので、そこで蓄積した知識がモノをいうというか、「今の自分であればたぶんいける」と考えて臨みました。結果は大成功。美味しいディナーも頂きました。

私はここ数年、毎年春から夏にかけて某エネルギー国際会議を毎年担当しているのですが、その会議の内容とつながる部分が多々あります。金属が専門分野とは口が裂けてもいえませんが、通訳者が対応分野を広げていきたいのであれば、このように隣接領域から攻めていくのが一番ではないかと思います。

2024年2月11日

スポーツマネジメント通訳協会、発足。

 

2023年に発足した一般社団法人スポーツマネジメント通訳協会の篠田和徳事務局長と年末から何度か会って話す機会があり、意気投合というか、角度は異なれど目指すゴールは一致していると確認ができたので、2月23日にはイベントの共催も決まりました。

「スポーツ現場での通訳を語ろう」(遠隔イベント)

JACIも夏をメドにスポーツ通訳部を立ち上げる予定なので、いろいろ交流を深めながらスポーツ通訳者の育成や仕事の獲得につなげていきたいと考えています。

ちなみにサイトを閲覧するとわかりますが、主に野球通訳を扱ったコラムには役立つ情報が豊富です。

2024年2月5日

インドの商事仲裁案件

 

主に米国法務を主戦場にしている私ですが、他国法の仲裁案件を依頼されることもあります。依頼主は法律事務所が多いのですが、本件のようにインド法を専門としている通訳者はあまりいないでしょうから、「関根さんならたぶんできるでしょ」と考えて依頼しているのかもしれません。実際、通訳者の実務という意味では、法律家が使う専門用語は共通していますから、そこを押さえておけばトラブルになることはありません。

今回の案件も、コロナ渦を経てすっかり定着した遠隔商事仲裁でした。事前提供された資料をしっかり読み込み、適度な緊張感をもちながらスタートに向けて心を整えていたところ、回線が突然ぷっつり切断。固定回線なのに、なんで?と思いながらすぐに弁護士に電話すると、「うちも確認中なんですが、なんだか終わったみたいです」とのこと。現地(インド)にいる担当弁護士がいろいろ動いてくれていたらしい。私が通訳する証人の必要性自体がなくなったので、インド側の運営がなにも言わずに切断したとあとでわかりました。こういうこともありますねー。

2024年1月29日

洋上風力発電

社名は出せませんが、2018年あたりから洋上風力発電に関する案件に携わっています。政府は国策として洋上風力発電を猛プッシュしていて、民間企業は各社その波に乗ろうと頑張っているわけですが、なにぶんこの事業は国内企業だけでやるには無理があり(知識、経験、キャパなどすべてが不足)、外資のサポートが必須です。そこで通訳者にも出番が生じるわけです。

最初はお互いの責任分担を明確化するために契約関係の会議をするのですが、私個人の出番はここまでで、本格的な技術の議論には技術に強い通訳者を手配しています。プロジェクト規模を考えると、まだまだ続きそうですね。

ちなみに長く仕事をしていると、縁の力を強く感じます。洋上風力発電にはまったく関心がなかった私がこの仕事をするようになったのは、前に一緒に仕事をしたことがある幹部社員が転職して、転職先のプロジェクトに私を推薦してくれたからでした。良い仕事を毎日積み上げていくって大事ですね。

2024年1月17日

ゲーム関係のFGI

 


BtoC の世界では FGI (Focus Group Interview) という個人消費者の意見や印象を調査する方法があって、私自身も昔から主に家電やビデオゲームを中心に通訳をしています。15年~20年くらい前は2時間ソロ同通を、休憩を挟みつつも1日3本、というようなハードな労働環境もあったと記憶しています。今は多くの会社がソロ同通は1時間までを基本とする調査会社が増えてきているので、そこまでひどい条件は見かけなくなったと思いますが。

ゲーム関係のFGIで大事なことはいろいろありますが、まずは①対象ゲーム、②対象ゲームが属するジャンルの競合、そして③最近ヒットしているゲームを順番に調べて把握しておくべきでしょう。③はSteamの売上チャートがわかりやすいです(リンク先のチャートは日本市場のものですが、FGIが米国で実施されるのあれば米国のチャート見るべき)。いまヒットしているゲームの傾向がわかります。ジャンル別のランクも表示できるので、②の特定にも便利ですね。

通常のFGIではインタビューガイドが作成され、通訳者にも共有されます。ガイドには対象者に聞く質問のリストはもちろん、どこに集中して何を聞き出したいか、どの部分にどれほどの時間を使うか、ということが詳細に記されています。基本的にはこれを読み込んでおけば大事故はまずないですが、これに上記の①②③を加えると準備度が格段と上がります。というのは、ガイドは質問する側が考えることしか記載されていませんが、インタビュー対象者は通訳者が聞いたこともないニッチなゲーム名や最新のモバイルゲームの話をしたりするので、念のために①②③を押さえておきたいのですね。

これに加えて、YouTubeでゲーム実況者の動画を観ておくと、実際にそのゲームをしている人たちの用語がわかります。それを通訳中に使うとかなりの「こいつ、わかってる」感がでるのでおすすめです。

ちなみに一時期、集英社IPのゲームに関するFGI通訳の依頼が続いたことがあり、そのときはワンピース(当時の最新刊まで)、NARUTO、Bleachの全巻をメルカリで購入して、数か月かけて読み込んだことがありました。ワンピース、最初は食わず嫌いで舐めていたのですが、やはり大人気になるだけのことはありますね。アラバスタあたりから食いつくように読みました!

2024年1月6日

2024年はリアル回帰。対面ワークショップ祭りです。

一般社団法人 日本会議通訳者協会は2024年、株式会社KYTをスポンサーに迎えて、日本各地で逐次通訳ワークショップを開催します。各ワークショップの詳細は下記リンクから。

【国内ツアー】逐次通訳ワークショップ

JACIはコロナ禍を除いて、設立初年度からなんらかの対面ワークショップを毎年開催してきました。初回は某理事の「箱根で温泉に入ろう!ついでにワークショップも付ける感じで」という8割方ノリで開催されたのですが(でも内容は大真面目でした)、以降JACIの名物飲み会、もとい企画として多くの参加者に学びとつながりの機会を提供してきました。今回も某理事の「子供の頃からドームツアーがしたかった!なのでドームがある都市でワークショップツアーをしよう!」というバカ丸出しの発想からスタートしています。でもいつの間にか「どうせこの規模でやるんだったら日本の全地方をまわろう」「ベテラン講師を送りこんで圧倒的なクオリティを実現しよう」「それも手頃なお値段で」と、どんどん話が大きくなり、ついには半ば騙されてスポンサーになった?株式会社KYTさんの協力も得ることになりました。

JACIにとってこの規模のツアーを実施するのは初の試みですが、コロナ禍で開催された日本通訳翻訳フォーラムのように、誰もやらないことにチャレンジするのがJACIのDNAだと私は勝手に思ってます。

普段はあまり通訳イベントが組まれない仙台や広島、高松もツアー会場に含まれていますので、興味がある方はぜひこの機会に参加していただければ。そして講師の方々も、仕事が終わったらたっぷり飲んで遊んでください!

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ここまで話したワークショップは対面イベントですが、遠隔イベントもたっぷり用意しています。まずは……

LinkedInビジネス活用セミナー(1月27日開催)

日本翻訳者協会(JAT)さんとのコラボ企画。JAT会長の狩野ハイディさんとの雑談から生まれました。「翻訳(通訳)技術だけを磨いても今の時代はダメだよね」という共通認識がお互いあるので、構想から実現まで比較的スムーズに進みました。LinkedInを活用しきれていない翻訳者・通訳者はとても多いと思うので(私も含めて!!!)、この機会にぜひ。特に海外のクライアントはLinkedInで通訳者を探すところも多いので、いろいろ学べるはずです。

「Web3業界」に入るなら今がチャンス!通訳者のためのWeb3セミナー【基礎知識編】(2月16日開催)

仮想通貨やメタバースがという言葉が社会に普及してからずいぶん経ちますが、通訳者は本当に仮想通貨を支える技術やメタバースの本質がわかっているのでしょうか?Web3って何?NFTはアメリカのメジャースポーツリーグではないですし、OpenSeaは広い海ではありません。わかってるようで実際は全然わかってない最新のテクノロジーを基礎から一緒に学びましょう!全3回のシリーズです。

スポーツ現場での通訳を語ろう(2月23日開催)

年末にスポーツマネジメント通訳協会の担当者と意気投合して決まったイベントです。おまけに無料。私も司会として参加します。もっとスポーツ分野の通訳を盛り上げたい!

これらに加えて、夏のフォーラムはもちろん、秋以降のイベントも複数検討中です。2024年も走り続けるJACIを宜しくお願い致します。

2024年1月5日

Konscious Foods


数年前からお付き合いを始めたのが Konscious Foods さん。もう展示会のアテンド的な仕事はしないようにしているのですが(単純に、もう若くないので長時間の立ちっぱなしは辛つらいい)、私が学生時代を過ごしたカナダの会社ということで、私自分が担当したのが始まりです。冷凍寿司や冷凍おにぎりなどを販売しているのですが、料理や食品関係があまり得意ではない私にとっては通常よりも長めの準備期間が必要でした。

最初は私が付いた購買担当者が「これにコンニャクは入っているか」と聞くのでなんでかなと思ったのですが、コンニャクは一度冷凍すると美味しくなくなるのですね。料理をしている人にとっては当たり前の知識かもしれませんが、私には大きな発見でした。というか、しっかり準備していなければkonjacをcognacと間違えて明後日の方向に向かっていた可能性も十分にあったでしょう。

今ではここから周辺機器クライアントにも事業が広がっています。そういえば、食品関係の展示会に地味に試食の質と量が良いですよね(笑)。

2023年12月31日

2023年は貴重な宣材写真をゲッツ!笑

2023年は個人的には本格的なコロナ明けで、1月はスイス出張に始まり、韓国やシンガポール、マレーシアなどのアジア諸国に加えて、秋には米国出張もありました。国内出張もたぶん15~20回くらいでしょうか。遠隔の仕事がコロナでかなり増えたのですが、対面を好む私は基本的には対面を優先しています。 

 11月下旬にクライアントから指名で首相案件が入り、ラッキーなことに現場の公式写真が入手できました。政治分野ではもう20年近く活動していますし、小泉首相から始まって、第二次安倍内閣と菅内閣以外ではすべての首相となんらかの形で仕事をしたことがあるのですが、首相の隣で仕事をしている写真がここまで綺麗に撮れているのは実は初めてです。そもそも重要な首相案件は外務省の職員が担当するのが普通ですし、民間の通訳者が担当したとしても、要人と一緒に公式写真に収まることはあまりありません(自分はどちらかというと、自ら横に外すタイプ)。加えて、現場では大抵誰かが写真を撮ってはいるのですが、通訳者の立場で「私にも写真をいただけますか?」と聞くのも失礼と思っているし(もちろん自撮りはできない)、首相や大臣級の仕事をしていることを写真できちんと証明できずにいました。別に誰も求めてないかもだけど。いずれにせよ、官邸HPでも公開されていたので、貴重な宣材写真として使用させて頂きます! 

右は筆者、左はJACI認定会員の平井美樹

この写真を見ながら改めて思ったのは、特にJACIを立ち上げてからは自分のキャリアというか業界的な立ち位置が大きく変化したいうこと。たとえば2023年は国内のいわゆる大手エージェントから受けた案件の数はわずか3件で、トータルの案件数も過去10年でもっとも少なかったのに、売上は過去最大を記録したこと。10年以上取り組んできたブランディングが近年はとても効いているようで、最近は特に営業せずとも口コミで弁護士や通訳者仲間から直接依頼が来ることが多くなりました。上記の首相案件も実はエージェント経由ではなく、直取引です。これを言うと驚かれることが多いのですが。 

日本最大の通訳団体、そして日本語通訳者に限れば世界最大の団体で理事職をしているのも大きいと思います。単純に知名度が上がります。ただクライアントの期待値も上がっているので、自分も常にレベルアップしなくては、という自覚と緊張感が常にあります。秋には顎ヒゲに1円玉サイズの円形ハゲが見つかり、①これ以上ハゲてどないすんねん、と思った一方、②自分に自覚はないけれど、結構なストレスを抱えているんだなと思いました。 

あ、ちなみに私はエージェントを全部捨てたわけではなく、今は信頼関係ができている中小エージェントで、基本的に私の条件で取引してくれるところだけとお付き合いしています。面白い案件をもっているエージェントもありますし、エージェント経由の仕事でないと新しい通訳者との出会いがありませんからね…… 
 
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あまり写真を撮らない私ですが、手持ちの写真で2023年をざっくり振り返ります。 


1月はサッカー日本代表選手、浅野琢磨選手の案件でスイスへ。物価が高すぎて、基本的にはスーパーの炭酸水、チーズ、ブドウで一週間過ごしました。単にケチなのかもしれませんが。スポーツは大好きなので、もっとスポーツ関係の仕事を増やしたいですね。 


ガチガチの法務案件にテイラー・スイフトがいきなり出てきた時は不意を突かれました。"Love's a game / wanna play?" を訳さなければならなかったのですが、1秒ちょいで「恋は駆け引き/あなたもどう?」と訳せたのは我ながらよくやったなと思いました。チェッカーからも異議はなかったです。 


7月はロンドンで通訳ワークショップ。右から2番目はJACI欧州担当理事の渡辺有紀さんです。今後は欧州でも活動を増やしていきたいですね。ちなみに日本ではChill Outという大麻から抽出されるヘンプシードを配合したドリンクがあるのですが(飲むとリラックスして眠れるっぽい)、欧州にはTRIPという、同じような商品でもかなり攻めたというかヤバいネーミングの商品がありました(笑)。 


夏は3週間ほどフランスでのんびりしました。写真はモンパルナスにあるジャン=ポール・サルトルの墓。実は若い頃、サルトルと実存主義にどっぷり浸かっていた時期があったので(その後は現象主義にハマって色々とめんどくさい奴になる)、その意味では感慨深かったです。 


8月の終わりには長井鞠子さんの特別トークイベントも。どさくさに紛れて私も本にサインしてもらいました。イベントはやはり遠隔より対面の方がいいなあ。

あ、年末にはJACI代表として内閣官房のチームとフリーランス新法について話したり、スポーツマネジメント通訳協会の幹部と意見交換もしました。JACI会長としての対外活動も増えています。

2023年12月3日

「翻訳の日」連動企画に出演しました。

日本翻訳連盟(JTF)さんの「翻訳の日」企画にJACI会長として参加してきました。JTF、日本翻訳者協会(JAT)、(アジア太平洋機械翻訳協会)AAMT、JACIの4団体が集まったパネルディスカッションです。コロナ渦は会長として対外的な仕事がほぼゼロだったので、これが3年ぶりになります。まあ、コロナ前もそんなに出てはいなかったのですが。

この記事、10月上旬に出そうと思っていたのに、やはり秋の繁忙期は甘くないです。忙しくしていたら12月になってしまいました……が、このブログの読者であればもはや安定のスローな更新ペースです。

もう動画は公開されていませんが、とりあえず、まとめ記事がアップされています。



このイベントに先立ち、JACIの9年間を振り返る機会があったのですが、2015年にJACIを始めた頃は「どこの馬の骨やねん」的な反応が多かった気がします。ただ、団体を自分の利益のために使わず、コンテンツやイベント活動などでしっかりと結果を残し続ければいずれ多くの人に認められるだろうと頑張ってきて、それが今の支持につながっているのだと思います。

来年は10周年イヤーを記念して全国各地で逐次通訳ワークショップを開催します。JACIのトップ通訳者が各地で大暴れするので、宜しくお願い致します!

2023年9月25日

【資料用】世界の主要ゲームイベント

The Game Awards (TGA)

Golden Joystick Awards

D.I.C.E. Awards

Game Develpers Conference (GDC)

BitSummit

Gamescom

Tokyo Game Show (TGS)

E3

GameFest

Paris Game Week

Taipei Game Show

Thai Game Show

Ani-Com and Games (ACG) Hong Kong

Summer Game Fest