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2026年6月21日

J.LEAGUE スポーティングダイレクタープログラム

 

Jリーグインターナショナル様の依頼で、JリーグとUEFA(欧州サッカー連盟)が共同開発したオリジナルのスポーティングディレクター・プログラムで一部通訳しました。3月26日から6月10日まで、全5回(延べ9日間/60時間)のプログラムです。私は第3回の遠隔セッションから最後まで入りました。私は純粋な競技としてのサッカーも好きですが、どちらかというと経営サイド、つまりサッカークラブの運営や管理、選手の育成、移籍市場などの方に強い関心があります。その意味では個人的趣味と仕事が重なり、とても楽しい案件でした。 

2025年1月31日

ローザンヌでCAS案件

私の主戦場の一つは法務で、主に特許侵害や反トラスト法関連の仕事が多いのですが、ここ数年は私の趣味・関心も兼ねてスポーツ法の案件に力を入れています。過去と比べてアスリートは納得できない処分に対して異議申し立てをするケースが増えており、スポーツ分野の紛争についてはCAS(スポーツ仲裁裁判所)が事実上の最高裁判所的な位置づけである以上、戦い続ければ最終的にCASの仲裁判断を仰ぐことになるわけです。私はこれまでオリンピックの代表選手選考、契約金未払い、選手登録、ドーピングなど、様々な事案に対応してきましたが、時にはスイスのローザンヌまで飛んでCAS本部で通訳することも。

事案によりますが、私の場合は通常、①弁護士との顔合わせ&準備会議、②資料の読み込み、③国内で証人を交えたリハーサル、④スイス現地でのリハと最終確認、⑤本番、という流れが普通です。CASの判断次第で選手生命が事実上絶たれる可能性がある選手もいるわけで、選手側としてはとにかく必死で、何度もリハをする場合が多いです。年初に対応した案件を例にして、語れる範囲で準備プロセスを具体的に説明します。

2025年1月24日

2025年シーズン開始 in AUS

明けましておめでとうございます。年末年始にいつものパターンで体調を崩したので、開幕にあわせてしっかり調整?という名のだらだら休養生活を続け、今年は1月7日に無事に法務案件でシーズンINです。今年から若手通訳者向けに、現場ではどんなことを考えているのか、どんな準備をしているのかを中心にもっとブログを頑張って書こうかなと思います。

年明けの1発目の案件、つまり開幕戦はいつも相当緊張します。私の場合、年末年始はだいたい2~3週間は通訳から離れるのですが、開幕戦が迫ると「同時通訳のスピードについていけるかな」と不安になります。不安になるくらいなら1日15分でもいいから同通の練習をすればいいのに、と思う方もいるでしょう。もっともです。でも秋の繁忙期を終えたあとは何も残っていないというか、とにかくゴロゴロして、仕事の連続で4か月我慢していたことを純粋に楽しみたいという気持ちが勝ります。秋は本当に仕事一色ですから。

さて、1月15日からはFIFA(国際サッカー連盟)案件で一週間のオーストラリア出張でした。FIFAは世界各地で各種ワークショップを開催しているのですが、今回はのトピックはtalent development(優秀な選手の発掘と育成)です。FIFAといえばワールドカップ、というのが一般人の感覚だと思いますが、通訳者として関わるFIFAはどちらかかというと10年先のサッカー界を見据えた取り組みの方が多めの印象です。その意味ではタレント発掘はとても重要。できるだけ多くの子供たちにサッカーをする機会をつくり、その中から優秀な選手を発掘し、しっかり育成していく。普通のサッカーファンはあまり意識しないけれど、サッカーが強い国はどこでも組織的に取り組んでいることです。

2024年5月28日

EASL: 東アジアスーパーリーグ

East Asia Super Leagueとの関係は2022年の冬が始まりでした。日本のBリーグについては競技そのものよりリーグのビジネスモデルの方に興味があった私は、本件の打診があったとき、「アジアのバスケ・チャンピオンズリーグか。面白そう」と二つ返事で受けた記憶があります。付き合いのあるクライアントがリーグに出資していて、その紹介というのもありました。

私が担当したのは主にEASL幹部とBリーグとのあいだの交渉です。Bリーグの次のシーズンのスケジュールは決定済みでしたので、EASLとの交渉は難しい部分がありましたが、アジアにおけるバスケの未来のために、両当事者は粘り強く交渉し、かなり頑張ったと思います。学生の頃からバスケファンの私にとってもやりがいのある仕事でした。

2023年~24年の王者は千葉ジェッツ。おめでとうございます。今後もアジアのバスケレベルの底上げ、さらなる普及、そしてビジネスとしてのバスケの発展を期待しています。NBAの仕事も増やしたいのですが、NBA Japan Games 2022以来、声がかからないというか、NBA絡みの案件があまりない気が。

2024年4月30日

ブレイキン世界大会「FUJIFILM INSTAX Undisputed Masters」東京大会

 

ブレイキン世界大会「FUJIFILM INSTAX Undisputed Masters」東京大会に通訳としてお邪魔してきました。面白い案件でない限り週末はあまり動かない私ですが、世界のフィル・ウィザードが来日するということであれば行かない理由はないでしょう。行きます!行きました!

スポーツであれば守備範囲が広い方の私ですが、ブレイキンは強いわけではありません。準備としては、まず①出場選手、②各選手の得意技、③有力選手(特にパリ五輪が確定している、または有力視されている選手)の過去1年の大会実績を基本として調べます。それに加えて目を慣らすためにYouTube動画をかなり視聴しました。Red Bull BC Oneは擦り切れるほど(昭和の表現)観たはず。加えて優勝候補の過去の対談動画やインタビュー動画は必ず確認するようにしています。たとえば以下はフィル・ウィザード。動画を確認することで初めて知る情報がありますし、ネットには「〇×〇×」と書いてあるけど、選手のあいだでは「〇〇×」と呼ばれているなど、業界人の言葉を使い方を学べます。話し方のクセにも慣れることができますしね。


ちなみに私の今後の注目選手はB-Girl Nicka (Dominika Banevič)です。派手なパフォーマンスではないものの、技術的にしっかりしていて、一つの作品としての完成度がとても高い。まだ16歳なのに!というか、彼女の試合後のインタビューを2本担当したのですが、16歳とは思えない大人らしい受け答えでした。

2024年2月11日

スポーツマネジメント通訳協会、発足。

 

2023年に発足した一般社団法人スポーツマネジメント通訳協会の篠田和徳事務局長と年末から何度か会って話す機会があり、意気投合というか、角度は異なれど目指すゴールは一致していると確認ができたので、2月23日にはイベントの共催も決まりました。

「スポーツ現場での通訳を語ろう」(遠隔イベント)

JACIも夏をメドにスポーツ通訳部を立ち上げる予定なので、いろいろ交流を深めながらスポーツ通訳者の育成や仕事の獲得につなげていきたいと考えています。

ちなみにサイトを閲覧するとわかりますが、主に野球通訳を扱ったコラムには役立つ情報が豊富です。

2023年7月19日

FIFAの仕事~裏方編

4月に日本で初開催されたFIFA Diploma in Club Managementで同時通訳してきました(写真奥のブース、右側が筆者)。「FIFAの公式通訳者ってどんな仕事してるの?」とたびたび質問されるので、今回は一般のファンがアクセスできない案件、いわゆる”裏方案件”を中心に紹介します。試合のヒーローインタビューなどファンが通訳を聞ける案件については、またの機会にということで。

FIFAといえばワールドカップを想起する人が多いと思いますが、そのワールドカップにも各年齢カテゴリーの大会があって、たとえばつい最近でいえば5月20日から6月11日まで開催されたFIFA U-20 男子ワールドカップ・アルゼンチン2023が一例です。私は日本担当で、準決勝まで勝ち残ったら記者会見などを通訳する予定だったのですが(アンダーカテゴリーは予算が潤沢ではない)、日本代表はあえなく予選ラウンドで敗退。残念。けれど裏では大会に先立つロジ周りの会議とか、宿泊先で必要になる施設や設備、備品の手配確認の会議など、いろいろあるのです。

そして近年、FIFAがとても力を入れているのがサッカー(競技)以外の事業で、FIFA Diploma in Club Management (以下、Diploma会議)もその一つ。Diploma会議はこれまで各国で開催されている健全なクラブ経営に関する国際会議なのですが、3日間の本会議に加えて、国内のクラブチーム&スタジアムの視察もありました。Jリーグの野々村チェアマンはJリーグの今と成長戦略を語り、鹿島アントラーズは地方クラブの挑戦と成功モデル、横浜F・マリノスはシティグループの戦略、普段はなかなか聞けないセルヴェットFCの経営改革の歴史など、とても充実した内容でした。最近のFIFAは女子サッカーを盛り上げるための活動に積極的で、その意味ではWEリーグ理事の小林美由紀さんの発表がとても印象に残っています。

案件に先立つ準備ですが、私はそもそも専門知識がある通訳者としてFIFAと契約しているので相当ニッチな内容でない限り上手く捌く自信はあります。ただそれでも、最近のクラブ経営について改めて学習しておこうかなと、以下の本を読みました。『海外のサッカーはなぜ巨大化したのか』では特にドイツ・ブンデスリーガのクラブ経営システムについて特に勉強になりました。ブンデスリーガは多くの発展途上のリーグがモデルにしている安定的な成長を志向するリーグで、スタジアムがチームの勝敗に関係なくほぼ毎試合満員になるという経営者としての一つの理想を実現しています。実際、Diploma会議でもブンデスリーガのチームとスポンサーとの関係や、ファンコミュニティとの関係の重要性についても話がありました。

『MLSから学ぶスポーツマネジメント』は、最近リオネル・メッシのマイアミ移籍で話題になっている北米のリーグ、MLSに関する一冊です。競技レベル的にはまだ欧州と対等とは決して言えないけれど、ビジネス的には近年目覚ましい躍進を遂げています。かつてサッカー不毛の地と呼ばれ、実際いくつものプロリーグが北米で立ち上がっては潰れていった過去がある中、その失敗から学んだMLSの戦略と実践がかなり詳細に語られていて、個人的には一番面白かったです。

クラブ経営の国際会議なのだから、マーケティング関連の内容も出てくるだろうなと思って『SHOW ME THE MONEY! ビジネスを勝利に導くFCバルセロナのマーケティング実践講座』も読んでおいたのですが、ここで得た知識は本会議よりクラブ訪問で役に立ちました。特にスタジアム関連の広告やマーケティング手法、チケット販売戦略、VIPルーム関連の戦略など、昔のスペインで当たり前だったことが今は日本でも標準になってきています。ちなみにガンバ大阪のスタジアム(パナソニックスタジアム吹田)がエスパニョールのスタジアムをモデルにしているのは、この仕事をするまで知らなかった!そしてここパナソニックスタジアム吹田では、訪問時にフィールドの端で子供向けのサッカースクールが開催中で、元スイス代表のセンデロスさんと元オーストラリア代表のケーヒルさんが試合に乱入して子供たちに直接指導していました(写真)。遊びたかっただけかもだけど。みんな心からサッカーが大好きなので!

サッカーが大好きといえば、元日本代表監督のジーコさんも本会議で登壇。私も許可を頂いて写真を1枚撮らせていただきました。Diploma会議の参加者は基本的に各クラブの幹部や幹部候補生ばかりで、その意味では元選手を含め長年サッカーにどっぷり浸かっている人ばかりなのですが、それでもジーコさんの講演のあとはサインと写真を求めて長蛇の列が。レジェンドはレジェンドですね、ホントに。

さて、Diploma会議とは別ですが、6月6日にFCバルセロナが来日した際、バルサの胸スポンサーであるSpotifyとの記念イベントも担当しました。こちらは後日各メディアで報道されたので裏方仕事ではないかもしれませんが、スペインサッカーのファンとしてはとても充実した仕事でした。ちなみにスポーツ通訳者の中には「ファンは通訳をするべきではない」と言う人もいて、その気持ちというか発言の趣旨は分からないでもないのですが、要は通訳者としての役割をわきまえて行動すれば良いだけの話だと個人的には思っています。わきまえて行動できれば、あとはファンの方が知識が豊富で熱量もあるでしょうから、むしろ高品質な訳になる可能性は高い。私もプロですので現場ではおとなしくしていましたが、本当は「レヴィのサインほしい!」と思ってましたよ。そりゃファンですもの。


上の写真ではJO1の河野純喜さんとフジファブリックの山内総一郎さんの耳にウィスパー同通。バルサの公式インスタグラムのリールに掲載されたようです。下の写真は別アングルから。

さて、明日からFIFA 女子ワールドカップが開幕します。私は一応、日本担当でブッキングされています。優勝したら激アツな通訳をするので、日本代表には頑張ってほしい。個人的には猶本光選手と熊谷紗希選手が推しです!

2023年5月29日

Up Rising Tokyo

5月25日の前日記者会見から28日の決勝まで、スケートボードの新しい国際大会であるUp Rising Tokyoで同時通訳を担当してきました。ここ数年、特に力を入れているのがスポーツ分野です。もちろんスケートボードも守備範囲内です。学生の頃から深夜のESPNでX-Gamesを観てました!今回は通訳者としてどのような準備をしたかを書こうかなと。スポーツイベントで通訳者がどう動くべきか、一つのヒントになれば良いと思います。

■5月25日(前日記者会見)

大きなスポーツイベントになると、有力選手(チームスポーツの場合は監督などのケースもある)が前日記者会見に応じることが度々あります。競技前なので細かい技術的な話はなく、どちらかといえば大会に向けての意気込みとか、海外から参加している選手に対しては「日本の第一印象はどうですか?」というような典型的な質問が多め。Up Rising Tokyoは新しい大会なので、他の大会と比較してどう思いますか?というような質問も容易に想像できます(実際に、全部でてきた)。

このあたりは一定の経験がある通訳者であれば余裕だと思いますが、問題は歴史系の質問です。ここでいう歴史とは、①大会の歴史、②競技・スポーツの歴史、③選手自身や他の選手との関係性の歴史などがあります。

①Up Rising Tokyoは新しい大会なので大きな心配はなかったのですが、②は範囲が広いので難しい。触ってはおきたいけれどあまり多くの時間は割けないので、このようなスケボーの歴史ページをいくつか読み、世界各地のメジャーな大会の名称などを確認。③はとても大事。関係性を事前に理解していないと、同時通訳では脳内処理が一瞬遅れるだけで話者からかなり遅れてしまいます。前日記者会見にイショッド・ウェア選手と堀米雄斗選手が参加すると案内されてから、私はすぐにウェア選手と堀米選手の直近の成績と、両選手が一緒にエントリーした大会について検索しました。ちなみに大型スポーツイベントでは写真のような選手情報がメディアに配布されるのですが、超便利なので初日に一部もらっておくべきです。報道取材要領もある場合は入手するべき。大会の注目点、注目選手、レギュレーションなどが記載されているからです。

スポーツ案件は事前資料がないのが普通なので、自力で色々調べなければなりません。ヤマをはって外れることも多いですが、今回は当たり!大会アドバイザーのライアン・クレメンツ氏が「80年代~90年代の競技シーンはアメリカ勢が支配的、2000年代はブラジル勢が台頭し、2010年代、特にここ4~5年は日本勢の活躍が目覚ましい」と発言していたのですが、事前にどこかの記事で同じ内容を読んでいた私は同通ブースの中で心のガッツポーズです。早口の方だったので、事前に読んでいなければとても苦労したことでしょう。

こちらのコース説明のページにも感謝です。この日はコースに立って特徴を説明する逐次通訳も発生したのですが、会場内の音楽が予想以上に大音量で聞き取りが困難に。事前に予習していなければ何度も聞き返す事態になっていたことでしょう。

■5月26日(準々決勝)

準々決勝、準決勝、決勝と3日もあるのだから、のんびり観戦しているだろうと思う読者もいるかもですが、実際はそんなに楽しむ余裕はありません。競技の早い段階で各選手の技を確認する必要があります。私がスケボーを楽しんでいたのは90年代前半で、当然その頃とは比べ物にならないくらい技は進化していますので……

一応、イベントに先立つトリックの予習としては、nollieskateboarding.com の動画を視聴、用語集にも目を通し、あとはYouTubeのSLS動画など競技動画を観まくりです。特に大会一週間前くらいからは他の仕事の電車移動中もずっと観ていた気がします。文字通り、詰め込み教育。


■5月27日(準決勝)

準決勝後の記者会見にはコルダノ・ラッセル選手(USA)とシェイ・サンディフォード選手(CAN)が参加すると案内された時点で、各選手の順位を確認。このあたりの文脈は質問を予想する上でとても大事。8位のラッセル選手は決勝進出確定なので、おそらく今日のパフォーマンスと印象と決勝に向けての抱負を聞かれるだろうし、サンディフォード選手は18位で敗退決定なので、おそらく本大会に参加した意味とか、大会の今後をどう考える?系の質問だろうと予測できます。大穴としては、サンディフォード選手は今大会に出店しているアパレルブランド Wind and Sea と契約しているので、その絡みで今後の日本での活動などを聞かれるのかな、と想定していました。業界では「通訳は準備が8割」と言われますが、ある程度質問を予想できていれば本番は結構スムーズに進みます。もう脳内でシミュレーションが済んでいますから。

ただ、現場にサプライズはつきもの。選手リストではラッセル選手は米国の選手と書いてあったので、それを鵜呑みにしていたら、会見では「僕は米国とカナダと二重国籍で、シェイとは同じカナダ代表のメンバーなんだ」と発言。え??自分の聞き間違いかな?と一瞬戸惑ったのですが、両選手が笑顔でハイファイブする姿を見て、すぐに発言通りに訳しました。

■5月28日(決勝)

決勝はYouTubeのRed Bull Skateboardingチャンネルで生配信されていたので、私は会場にいたけれど基本的にバックヤードで配信の解説を聞いていました。コースだと音楽やPAシステムがうるさ過ぎるというのもあるのですが、配信は複数角度のリプレイと一緒にきちんと技の解説をしてくれるので、とても助かります。誰が優勝しても勝利を決定づけたトリックについては100%聞かれるので……


最後の最後で大技をメイクして優勝した堀米選手。私は今回、同時通訳の契約だったのですが、実は諸事情により優勝後の堀米選手の逐次通訳も担当しました。写真では堀米選手の奥にいます(ぼやけているけど)。


このミックスゾーンでの記者会見ですが、The Japan Timesの記事が私の訳をそのまま使ってくれました!堀米選手の発言を同通した以下の部分です。

"I think competitions are very easy to understand. A lot of people were attending and they came to see the top pros in the world, and it's great to see that," said Horigome, who won the men's competition with a dramatic final run. "But I don't think the competition side tells the entire story. I want to do more to really bring out the street culture and get everyone to understand what the culture is all about and how fun skateboarding is."

普通は読みやすさのために編集を加えるのですが、そのまま使えるクオリティと判断されたのはとても嬉しい!

P.S. 以前からYouTubeで視聴していたLuis Moraさんも会場で発見。動画も公開されていました。ホントに奥さんと仲が良いのが微笑ましい。

2021年8月14日

スポーツクライミングとの縁。

東京五輪、なんだかんだで観てました。スポーツ好きなので。政府は一度やると腹をくくったからには、2020年にNBANHLが採用したようなガッチガチのバブルを作って誰も文句を言えないような感染対策をしてほしいと思っていましたが……

さて、今回はスポーツクライミングの話です。私が大学一年のとき、同じ学生寮に住んでいたクライミング好きの先輩に一目惚れして、「共通項を持たねば!」と考えたのが始まりです。恋の方はあっさり終わったのですが、大学近くのクライミングジムにはしばらく通い続け、友人とブリティッシュコロンビア州北部のクライミングスポットで週末を過ごしたりと、それなりに楽しみました。日本に戻ってからは仕事が忙しくてやめてしまい、太った今は5.7すら完登できるか怪しいところです。

そんな私ですが、昨年、東京五輪におけるスポーツクライミングの代表選手選考に関する国際仲裁案件に通訳者として関わっていました。この件はニュースになっていたのでご存じの読者もいるかもしれません。これも何かの縁でしょうか。

一定の競技レベルでスポーツをしたことがある人はわかると思いますが、代表(またはチームメンバー)に選ばれないこと、特に事前案内された選考規則や選考会スケジュールに基づいて準備をしてきたのに後からそれが変わって代表への道が断たれるのは言葉にできない辛さがあると思います。4年に一度の国際大会であればなおさらのこと。事前に提供された数百ページもの資料を読みながら、「これは仲裁廷がどのような判断をしても夢が消えてしまう選手が生まれるので、どうやっても遺恨が残りそうだな……」と思いながら準備したのを覚えています。

で、その結果がこちら。国内競技連盟であるJMSCAの主張は通りませんでした。

夢破れた選手を思うと、代表内定のニュースを手放しで喜べなかったのですが、本選での野口選手と野中選手の銀・銅フィニッシュを観て悶々としていた何かが吹っ飛びました。特にこの大会で引退を決めていた野口選手のリードでの踏ん張り、あれは本当にすごい。五輪に批判的な意見が多いのは理解していますが、アスリートは与えられた舞台で最高のパフォーマンスを披露するのが仕事であり、少なくとも私はその姿に勇気づけられました。

私の五輪関係の仕事はこのように表に出ないものばかりだったのですが、一人の元アスリートとして、何かを極めようとする姿にはいつも元気をもらいます。3年後のパリも楽しみにしています!

あ、スポーツクライミングは単純に面白いですよ。観ていると腕力が必要なイメージを持つかもしれませんが、実際は下半身の力とボディバランスの方が大事です。もっとファンが増えてほしい!