2011年5月29日

WorldOtaku.com

「翻訳・通訳とフリー」コンペのエントリー⑤

■概要
ハイブリッド型フリーミアムモデル。「オタクなもの」に特化した24時間放送のウェブテレビ。全世界の言語に対応。ユーザーはお金を支払うことで任意の動画コンテンツを翻訳してもらうことができる。そしてそれ以降、他のユーザーがその翻訳付きコンテンツを購入・視聴するたびに一定割合のロイヤリティーを受け取る。これは翻訳者も同様。

■無料なもの
オリジナル言語のコンテンツすべての視聴

■有料なもの
1)「動画パトロン権」(翻訳付きコンテンツの一部権利)
2)翻訳付きコンテンツの視聴
3)HD版視聴
4)広告の非表示

■説明
基本的にはニコニコ動画のようなサービスと考えてもらって構いません。つまり、動画視聴は基本的に無料ですが、翻訳(字幕)付きのコンテンツは有料です。ニコニコ動画は、少なくとも現時点では日本ユーザに特化したサービスですが、WorldOtakuではUIをローカライズして、まずはアメリカ、イギリス、フランス、台湾を中心に展開します。

ニコニコ動画の例。コンテンツの購入ができる。

ニコニコ動画ではアニメなどの一部のコンテンツが有料ですが、WorldOtakuでは翻訳付き動画のみが有料です。そして普通のフリーミアムと違うのが、購入した動画から利益を得られることです。


例えばフランスに住む美少女(アメリカに住むライフルオタクのおじさんでもOK)が、自分が好きなアニメについて熱く語る動画をアップしたとしましょう。彼女がアップしたオリジナル動画、つまりフランス語の動画は無料で視聴できます。しかし多くの日本人には何を言っているのか理解できない。そこでユーザーはサービス提供者にお金を支払って翻訳してもらいます。以降、この字幕付きコンテンツは有料で一般ユーザに提供され(オリジナル動画はずっと無料)、収益は1)サービス提供者、2)コンテンツ提供者、3)翻訳者、4)翻訳購入者の4者で分配されます。

有料動画から得た収益の分配例

もちろん素人の投稿だけでは成長は期待できないので、独立系クリエイターやアニメーターにも作品を投稿してもらうように展開します。今までメジャーに発掘されなかった才能もWorldOtakuを通して比較的容易にグローバル展開することが可能です。新人クリエイターの登竜門的な位置付けですね。

翻訳者は、動画の基本翻訳料に加えてロイヤリティーを得るチャンスもあるので、収入を増やすために多くのコンテンツを訳すモチベーションがあります。

ユーザーとしても、自分がファンであるユーザの動画は翻訳したいであろうし、「パトロン」になることで、他の言語域でのファンを増やす貢献もしたい。ザックリ表現すれば、「自分が認めたキャバ嬢をナンバーワンにしたい」という心理と同じです。加えて、自分が翻訳を購入した動画は、他のユーザーが視聴することで収入を生むのであるから、これはいわゆるオンライン上の資産と位置付けられる。面白いコンテンツをいち早く発掘して、一種の投資として翻訳を購入する考え方もあるかもしれない。

サービス提供者としても、ユーザーの翻訳購入を待つことなく、有望なコンテンツを独自で翻訳して24時間配信する。ちなみに、ウェブサイトのサイドバーで商品販売もするので(例えばハム速のように)、運営側の収入源は多様化できます。

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