2012年11月26日

ペア通訳に裁判官がキレる。

NAJITのメーリングリストで祭りになっているニュース。

Frustrated judge exposes government waste


簡単にまとめると、いつもペアで仕事している通訳者が一人体制の通訳を拒否し、裁判官が半ギレしたと。確かに通訳者の気持ちはわかります。私も一人で8時間通訳した後は夕飯が食べられないくらい疲れて、帰宅してすぐリビングにゴロンと横になって寝てしまった覚えがある。長時間の通訳は可能な限りペアで対応するべきだと思います。

ただ一方で、通訳者の側も柔軟に対応すべきケースはあると思います。

According to the 2009 standards and procedures of the Office of Court Interpreter Services, "court interpreters should recommend and encourage the use of team interpreting whenever necessary, and when resources allow."

ここの太字の部分を通訳者が厳しく解釈しすぎるケースもあると思います。例えば動画でも例が挙げられていますが、1時間の法廷通訳に必ず2人必要か、という問題です。私の経験から言えば、1時間の法廷通訳は1人で十分、というか2人だと逆にリズムに乗れない場合もあるかもしれません。記事が扱っている例の具体的状況はわかりませんが、仮に「ペアでなければ絶対に通訳しません」と言う法廷通訳者がいるのであれば、これはちょっとおかしいと思います。

要はケースバイケースで柔軟に対応したらいいのでは、というのが私の意見です。1時間のはずが長くなったら、通訳者が「すみません、これ以上やるのであれば訳の正確性を担保するためペアでお願いします」と言えばいいと。

2 件のコメント:

bozuuu さんのコメント...

FOX系列らしい観点ですね。
この裁判官が柔軟な対応を認めるような人であればいいですけど、結構頑固な人が多いから...

Mike Sekine さんのコメント...

Citizens for Limited Taxationなんて団体を掘り起こしてくるところが確かにFOXらしいw

NAJITのメーリングリストでは「イエロージャーナリズムの真骨頂」とか笑われてますわ…