報告が遅くなったが、2月20日はTEDxRyukyuに参加してきました。TEDの動画は以前から通訳講座で使ったりしていて、個人的にも大ファンなので(学ぶ事を楽しまない人なんているのだろうか?)、今回は抽選で選ばれて本当にラッキーでした。で、まずはプログラムから。
※講演者リンクは基本的にTwitter優先ですが、アカウントが無い(見つからない)場合は、個人サイトなど適当だと思われるサイトにリンクしています。
Chris Anderson によるTEDxの説明動画
Bruno Bowden folds while Rufus Cappadocia plays
萩野一政(PO法人沖縄イベント情報ネットワーク):「沖縄の地域情報について」
Jacek Utko designs to save newspapers
東松照明(写真家、フォトジャーナリスト):「アフガニスタン」
具志堅隆松(沖縄戦遺骨収集ボランティア):「ガマフヤーと不発弾」
James Nachtwey's searing photos of war
☆ランチ☆
アコースティック10行によるライブ演奏
橋口幹夫(沖縄県立中部病院産婦人科):「産科医療の現状」
Jill Bolte Taylor's stroke of insight
高良剛ロベルト(沖縄県立中部病院地域救命救急診療科):「緊急医療 その目指すもの」
長嶺隆(NPO法人どうぶつたちの病院):「ヤンバルクイナ保護」
Nalini Nadkarni on conserving the canopy
上地正子(オーガニックカフェ&ギャラリーNOAH):「LOHAS」
☆おやつ1☆
Steve Jurvetson on model rocketry
Jacqueline Novogratz: From a Nairobi slum, a tale of hope:
Peter Diamandis on Stephen Hawking in zero g
屋比久友秀(株式会社OCC営業統括本部 経営企画部部長):「Open Source Software」
Daniel Libeskind's 17 words of architectural inspiration
和田知久(琉大情報工学科/総情センター/マグナ社チーフサイエンティスト):「ベンチャービジネスをやることの大切さ」
Johnny Lee demos Wii Remote hacks
ウィリアム・H.齋藤(インテカー)
☆おやつ2☆
篠宮龍三(プロフリーダイバー、アプネアワークス):「Deep Sea Diving」
内田詮三(沖縄美ら海水族館館長):「サメの話」
古谷千佳子(海人写真家):「海人生活」
Robert Ballard on exploring the oceans
久島昌弘氏(TEDxRyukyuオーガナイザー):「MEAtTEDx」
Benjamin Zander on music and passion
全体的な印象としては、ライブスピーカーより動画コンテンツの方が私が知るTEDスタンダードに近かった印象がありました(知ってた動画もいくつかありました)。決してライブスピーカーの質が悪かったわけではないのですが、大半はこのようなプレゼンに慣れていない感が否めず、リズムや観客の盛り上げ方がイマイチだったと。少なくとも100本以上は観たので、ちょっと期待度が高すぎたのかもしれません。ただローカル版ならではのコンテンツが並ぶ中、興味深いプレゼンもいくつかありました。
個人的に面白いと思ったのは長嶺隆さん(NPOどうぶつたちの病院)の、ヤンバルクイナ保護活動の話。ヤンバルクイナが絶滅の危機にあると叫ばれて久しいが、これまで効果的な保護活動は少なかった。長嶺さんの団体が地域の子供達、ビジネス、そして最終的には行政の支援をとりつけ、ヤンバルクイナの保護という目的に向かって進んでいく。私はこの発表を、ヤンバルクイナの保護活動という文脈だけではなく(もちろんそれはそれで大事なのだが)、いかに一つの社会的目標を達成するためにコミュニティーを巻き込んでいくのか、それについて様々な示唆に富んだ内容だと解釈しました。例えば極端な話ですが、反捕鯨活動で有名なシーシェパード。暴力的な強硬手段より、船を作るのにかかるお金(2億くらいするらしい)を地域での啓蒙活動に使ってはどうなのか。私は調査捕鯨に反対というわけではないが、反捕鯨の立場なら、長い時間がかかるかもしれないが、コミュニティー単位で人の考え方を変えていった方が効果的だと思うのだ。
次回のTEDxRyukyuも期待してます!