2月に入ってからすぐに香港出張。特許侵害の案件で、直前に大量の対象特許が送られてきた。限られた時間の中でどのように準備をするかというと、以前なら長年のカンというか、「このあたりが匂うな」と勝手に決めつけて臨んでいましたが、今はNotebookLMという心強いツールがあります。公式の定義では、Googleが提供する「資料(ソース)を読み込ませて対話するAIリサーチアシスタント」とありますが、これ、特許案件と相性がとても良いのです。
GeminiやChatGPTなどのような一般的なAIチャットボットのように、ネット上の膨大な情報から回答するのではなく、ユーザーがアップロードしたPDFや動画、ウェブサイトなどの情報源のみに基づいて回答するので、誤った情報(ハルシネーション)を減らし、指定した資料に基づく正確な情報を得ることができます。一般的なAIチャットボットだと、臭い情報はどうしても裏どりをする必要がありますが、その手間が大幅に削減できるのはとても魅力的。
たとえば私の場合は米国特許が送られてきた時点で、まずは一般的なAIチャットボット(私はGeminiがメイン)で特許の①概要、②専門用語の抽出、③日本の対応特許を検索・入手します。③はすぐにNotebookLMに放り込んでソースに加えて、訴状(基本的には公開文書)も同様です。昔はエージェントから送られてくる資料が全然足りなくて、PACERで夜中まで探していたのが懐かしい……(遠い目)ちなみにGoogle Patentsも必須ツールです。本件は対象特許が12件もあったので、神様仏様NotebookLM様、でした。
ここでは詳しくは語りませんが、情報がある程度そろえば、訴訟時における対象特許の弱点(無効、非侵害などの視点から)を分析させることもできます。その分析結果をもとにさらに準備を深めていくのです。このあたりは従来の準備方法ではほぼ不可能だった領域です。
ちなみに香港は土地が狭いので、法律事務所もショッピングモールと同じビルに入っていることが普通にあります。そして場所によっては分かりにく事務所もあるので、東京の現場のように「15分~20分前に近くに着けば大丈夫だよね」という甘い考えは持たない方が安心です。ちなみに写真はランチ休憩時に近くのローカルしか行かない定食屋で。普通に相席。

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