2011年10月17日
11月4日 津田大介講演会 in 沖縄
新聞・雑誌等の紙メディアの未来は?
ネットは音楽を殺したのか?未来型レーベルとは何か?
ソーシャルメディアは震災後の世界にどう影響を与えたのか?ソーシャルメディアは基地問題を解決できるのか?
気鋭のジャーナリスト・津田大介がネットを取り巻くメディアの現状を熱く語ります。沖縄初講演!
【講演者プロフィール】
ジャーナリスト。1973年生まれ。東京都北区出身。早稲田大学社会科学部卒。在学中からIT・ネットサービスやネットカルチャーをフィールドに、新聞、雑誌など多数の媒体に原稿を執筆。2002年に個人運営のブログ「音楽配信メモ」を立ち上げ、ジャーナリスト活動を開始。その後、文部科学省文化審議会著作権分科会の小委員会で専門委員を務め、著作権やコンテンツビジネスの動向について積極的に発言。2007年、インターネット先進ユーザーの会(MIAU、現インターネットユーザー協会)を設立。
ツイッターを使って、審議会や各種のシンポジウムの内容や参加者の発言をリアルタイムに実況する手法を日本においていち早く採り入れたことで知られ、ツイッターを使ってイベントを実況することを意味する「tsudaる」というネット用語の語源となっている。著書に『Twitter社会論』(洋水社新書)ほか、多数。2011年9月にメールマガジン『津田大介の「メディアの現場」』を創刊。
■日時
11月4日(金) 19:00~21:00
■場所
琉球新報本社 2階多目的ホール
沖縄県那覇市天久905
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※駐車場はないので、公共交通機関をご利用ください。
■入場料
2,000円(先着順、キャパは約100名)
講演会の後には参加者限定の懇親会があります(先着順で30名程度、別料金)。申し込みは会場で。
■主催・お問い合わせ
主催:沖縄アイデアラボ
お問い合わせは @mikesekine まで宜しくお願いします。
※ハッシュタグ #tsuda1104 で津田さんに対する質問を募集中です。
2011年10月4日
Underdog は「勝ち目が薄い」?
ABCニュースの President Obama: America 'Not Better Off' Today than Four Years Ago から。
ここでオバマ大統領は自分のことをunderdogと表現しています。
Calling himself an "underdog," President Obama today said the faltering economy is a drag on his presidency and seriously impairing his chances of winning again in 2012.
"Absolutely," he said in response to a question from ABC News' George Stephanopoulos about whether the odds were against him come November 2012, given the economy. "I'm used to being the underdog. But at the end of the day people are going to ask -- who's got a vision?"
日本のメディアはこの訳に苦労したようで、ネット上には様々な表現が見受けられます。
朝日新聞と産経新聞は「勝ち目薄い」とする中、日本経済新聞はアンダードッグという言葉をそのまま使いつつ「勝ち目の薄い候補」と補足しています。読売新聞は「劣勢には慣れている」としています。
個人的には読売新聞の表現が本来の意味に一番近いと思います。underdogをランダムハウス英語辞典で調べてみると「勝てそうもない人」、「勝ち目の薄い人」、「(争いなどの)敗者」、「負け犬」など言いたい放題ですが(笑)、実際のネイティブの語感としては、特にunderdogとされる本人がその言葉を発した場合はそこまでネガティブな意味が強くないケースがあります。むしろ文脈によっては「逆境の中でこそ私は本来の力を発揮できるんだ!」的な意味合いにもなります。
このインタビューでオバマ大統領は"...but at the end of the day people are going to ask -- who's got a vision..."と発言して自信を覗かせているので、彼自身はそこまで悲観していない。少なくとも「勝ち目が薄い」という表現は日本ではかなり意味が強く(もう心が折れてるような感じもする)、誤訳に近い印象があります。それよりはむしろ読売の「劣勢には慣れている」が日本語的に適切だと思います。
私でしたら「挑戦者の立場には慣れている」として、勝勢や敗勢(劣勢)という表現自体を避けたと思います。動画を観るとわかりますが、オバマ大統領は世論を真摯に受け止めつつも、最終的には国民の理解を得られると発言していますし、言葉の隅々にはっきりと自信が感じられますから。そういう文字に表れない文脈を汲み取ることもプロの翻訳者には求められると思います。
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