2024年9月28日

東京ゲームショウ2024

 
スケジュールが合わず対応できなかった年を除けば、東京ゲームショウにはほぼ毎年なんらかの形で関わっています。といっても私はメイン会場での通訳より、別会場/ホテルでのデモ会やメディアインタビューのパターンが多いのですが。文句ではありません……実際行ったことがある人はわかると思いますが、メイン会場は周りがうるさすぎてとても集中できる環境ではありません。クライアントもわかっているので、ゲームの魅力をしっかり伝えるために静かな環境を自身でセッティングします。今年の対応タイトルは以下の通り。

Path of Exile 2

Dune: Awakening

Exoborne

さすがに1人では無理なので、ゲーマー通訳者を2人追加手配。やはりゲーム案件はゲーム好きが強い。男性3人という珍しい組み合わせですが、頼りになるブラザーたちです。

2024年9月6日

アラビアンナイト 文化の旅~大陸と世紀を超えて~

9月の目玉の一つは、UAE代表団に1週間付いた案件でした。特に後半に開催された「アラビアンナイト 文化の旅~大陸と世紀を超えて~」イベントについてはこちらに共催者の報告記事がアップされています。

実はこの案件を受ける前はアラビアンナイトについてほぼ知らない状態でしたので(せいぜいアラジン)、西尾哲夫先生の入門書などを読んでかなり勉強しました。その西尾先生も講演されたので、学術的にもかなりレベルが高いイベントです。本当は断っても良い案件だったのかもしれませんが、認定会員である小川カミーユさんの紹介であったのと(仲間の紹介は断りにくいというか、なんとか助けてあげたい気持ちが強い)、中東案件が各分野で増加傾向にあるので、ちょっと絡んでおきたいという気持ちもありました。何事も経験してみないとわからないことは多いです。

週前半の表敬訪問はほとんどが文字通り表敬であり、文化的に深い内容ではなかったのですが、慶応大学でのイベントはそうはいきません。今回の同通パートナーは友人のベテラン通訳者、中村いづみさんにお願いしたのですが、最初は資料を読んでその難しさに二人で「うげぇー」となっていたのを覚えています。

それでも最終的には協力してなんとか仕上げるのがベテランの技、といったら聞こえはいいですが、正直、二人とも必死です。中村さんも「難しすぎて、繁忙期なのに久々に一日中勉強した」と漏らしたほど。右の写真では結構余裕に見えますが、どうやらそうでもなかったようです。

今回は1週間の案件でしたが、直受けの影響が大きくでるのが長めの案件です。エージェントを通すとどうしてもコミュニケーションの質が落ち、回答を得るための時間も長くなるので、その意味では本件のコミュニケーションは最初から最後まで担当通訳者の私が握ることで上手くコントロールできました。とても満足していただき、最終日には11月の案件もいただきました!通訳は大事だけど、クライアントの期待値やコミュニケーションを上手くコントロールするのも結構大事、と私は若手通訳者にいつも言っていますが、これを言語化するのは簡単ではないんですよね。