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2017年8月26日 日本通訳フォーラム2017

2010年2月21日

TEDxRyukyuの感想と私的まとめ。

報告が遅くなったが、2月20日はTEDxRyukyuに参加してきました。TEDの動画は以前から通訳講座で使ったりしていて、個人的にも大ファンなので(学ぶ事を楽しまない人なんているのだろうか?)、今回は抽選で選ばれて本当にラッキーでした。で、まずはプログラムから。

※講演者リンクは基本的にTwitter優先ですが、アカウントが無い(見つからない)場合は、個人サイトなど適当だと思われるサイトにリンクしています。

Chris Anderson によるTEDxの説明動画

Bruno Bowden folds while Rufus Cappadocia plays



萩野一政(PO法人沖縄イベント情報ネットワーク):「沖縄の地域情報について」

Jacek Utko designs to save newspapers



東松照明(写真家、フォトジャーナリスト):「アフガニスタン」

具志堅隆松(沖縄戦遺骨収集ボランティア):「ガマフヤーと不発弾」

James Nachtwey's searing photos of war



☆ランチ☆

アコースティック10行によるライブ演奏

橋口幹夫(沖縄県立中部病院産婦人科):「産科医療の現状」

Jill Bolte Taylor's stroke of insight



高良剛ロベルト(沖縄県立中部病院地域救命救急診療科):「緊急医療 その目指すもの」

長嶺隆(NPO法人どうぶつたちの病院):「ヤンバルクイナ保護」

Nalini Nadkarni on conserving the canopy



上地正子(オーガニックカフェ&ギャラリーNOAH):「LOHAS」

☆おやつ1☆

Steve Jurvetson on model rocketry



Jacqueline Novogratz: From a Nairobi slum, a tale of hope:



Peter Diamandis on Stephen Hawking in zero g



屋比久友秀(株式会社OCC営業統括本部 経営企画部部長):「Open Source Software」

Daniel Libeskind's 17 words of architectural inspiration



和田知久(琉大情報工学科/総情センター/マグナ社チーフサイエンティスト):「ベンチャービジネスをやることの大切さ」

Johnny Lee demos Wii Remote hacks



ウィリアム・H.齋藤(インテカー)

☆おやつ2☆

篠宮龍三(プロフリーダイバー、アプネアワークス):「Deep Sea Diving」

内田詮三(沖縄美ら海水族館館長):「サメの話」

古谷千佳子(海人写真家):「海人生活」

Robert Ballard on exploring the oceans



久島昌弘氏(TEDxRyukyuオーガナイザー):「MEAtTEDx」

Benjamin Zander on music and passion



全体的な印象としては、ライブスピーカーより動画コンテンツの方が私が知るTEDスタンダードに近かった印象がありました(知ってた動画もいくつかありました)。決してライブスピーカーの質が悪かったわけではないのですが、大半はこのようなプレゼンに慣れていない感が否めず、リズムや観客の盛り上げ方がイマイチだったと。少なくとも100本以上は観たので、ちょっと期待度が高すぎたのかもしれません。ただローカル版ならではのコンテンツが並ぶ中、興味深いプレゼンもいくつかありました。

個人的に面白いと思ったのは長嶺隆さん(NPOどうぶつたちの病院)の、ヤンバルクイナ保護活動の話。ヤンバルクイナが絶滅の危機にあると叫ばれて久しいが、これまで効果的な保護活動は少なかった。長嶺さんの団体が地域の子供達、ビジネス、そして最終的には行政の支援をとりつけ、ヤンバルクイナの保護という目的に向かって進んでいく。私はこの発表を、ヤンバルクイナの保護活動という文脈だけではなく(もちろんそれはそれで大事なのだが)、いかに一つの社会的目標を達成するためにコミュニティーを巻き込んでいくのか、それについて様々な示唆に富んだ内容だと解釈しました。例えば極端な話ですが、反捕鯨活動で有名なシーシェパード。暴力的な強硬手段より、船を作るのにかかるお金(2億くらいするらしい)を地域での啓蒙活動に使ってはどうなのか。私は調査捕鯨に反対というわけではないが、反捕鯨の立場なら、長い時間がかかるかもしれないが、コミュニティー単位で人の考え方を変えていった方が効果的だと思うのだ。

次回のTEDxRyukyuも期待してます!

2010年2月4日

前科と前歴の違い

もともとは2チャンネルのスレッドに掲載されていたのですが、非常に大事・有益な情報であり、元スレがいつ消えてしまうかわからないので、本ブログに再掲します。

「前科」とは何ですか。

「前科」とは、有罪の確定判決を受けた経歴があることを言います。

一般用語で、法令用語として定義があるものではありません。(現行法令で「前科」の用語を使用しているのは、「犯罪捜査規範」だけです。ここでも、特別な定義は置かれていません。)「前科が付く」という表現がよく用いられますが、特定の行政機関が、「前科」を付けたり外したりしているわけではありません。 これも一般用語であり、単に前科を有する状態になったことを意味します。

「前科」という言葉自体は、法令上の意味はないのですが、有罪の確定判決を受けた経歴は、法令上、人の資格において様々な制約を受けることがあります。例えば、「禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者」は、警察官を含む地方公務員となることができません。(「欠格条項」とか、「欠格事由」とか言われます。)また、個別の法律によって、例えば、「禁錮以上の刑に処せられ・・・5年を経過しない者」のように、前科を有することになってから一定期間を欠格事由とするものもあります。

このように、有罪の確定判決を受けた事実は、様々な不利益を伴いますから、永久にそのような状態に置くことは、更生に支障を生じさせるおそれがあると考えられます。そこで、一定の期間の経過によって、刑の言渡しの効力が失われることになっています。

・禁錮以上の刑 執行後、罰金以上の刑に処せられないで10年を経過したとき。
・罰金以下の刑 執行後、罰金以上の刑に処せられないで5年を経過したとき。
また、執行猶予付有罪判決の場合は、刑の執行猶予の言渡しを取り消されることなく猶予の期間を経過したときは、刑の言渡しの効力は失われます。

これら刑の言渡しの効力が失われた場合でも、日常的には「前科がある」と表現することもあるようですが、一般的には、「前科が抹消された」と考えてよいでしょう。

「前歴」とは何ですか。

法令用語では、「前歴」とは、一定の公権力による処分を受けた経歴のあることを言います。(道路交通法施行令など)しかし、「前科前歴」という場合の「前歴」とは、「犯罪歴」すなわち、捜査機関によって被疑者として検挙された経歴のことを言い、法令用語ではありません。

「検挙」は主として捜査機関で用いられる用語であり、被疑者の「検挙」という場合には、被疑者を逮捕し、書類送致し、又は微罪処分とすることを指します。(交通赤切符による処理も「検挙」です。)

なお、犯罪歴に非行歴を加えて「前歴」ということもあるようです。このような意味での前歴は、捜査機関内部における情報に過ぎず、前歴のあることによって、日本の法令上はいかなる制限を受けることもありません。他方、前科と異なり、一定の期間が経過すれば「抹消」されるものではなく、捜査機関が必要と考える期間、保有されることになります。

2010年2月3日

通訳付き裁判員裁判 傍聴の家族は「誤訳」主張

個人的に知る限りでは、裁判員裁判制度が始まって初めての通訳者に対する「クレーム」です。

通訳付き裁判員裁判・被告人質問 殺意の有無 何度も確認 傍聴の家族は「誤訳」主張 長崎地裁

 長崎地裁(松尾嘉倫(よしみち)裁判長)で開かれている九州初の法廷通訳付きの裁判員裁判は2日目の27日、被告人質問があった。やりとりは法廷通訳人を介して行われたが、うまく伝わらない場面もあり、検察官や弁護人は表現を変えて何度も質問。閉廷後、被告の家族が「誤訳」と報道陣に訴える場面もあった。裁判員からの質問はなかった。

 審理されているのは昨年5月、大村市で元妻をナイフで刺したとして殺人未遂罪に問われた中国籍の余文発被告(40)。被告人質問は通訳人が質問と被告の供述を逐次通訳する形式で行われた。

 弁護側は「未必の故意」を前提に殺意を認めているが、検察側の質問に余被告は「酒を飲んで当時のことは覚えていない。殺すつもりはなかった」と供述。検察側は「記憶がないなら殺意の有無も覚えていないのでは」と質問したが、余被告は同じ返答を繰り返し、割って入った松尾裁判長が質問を重ね(1)殺すつもりはないというのは記憶にある場面のこと(2)犯行前後の記憶がないこと‐を時間をかけて確認した。

 余被告の主任弁護人の川端克成弁護士は閉廷後、「『未必の故意』について(被告は)微妙なところまで理解しておらず、殺意の有無を問われると否定してしまう。裁判長のまとめで裁判員も理解できたのではないか」としている。

 また、閉廷後、傍聴していた余被告の長女(15)は報道陣に対し「父が不利になる誤訳があった」として(1)元妻について尋ねた弁護側質問に対し、余被告は「愛(いと)しい人です」と答えたが、通訳人は「一番親しい人」と訳した(2)余被告は酒を飲んだ状態を「理性がない」と述べたが、通訳人は「無意識」と訳した‐などの例を挙げた。

=2010/01/28付 西日本新聞朝刊=

まあ細かい状況は分からないののだが、この間違い方が本当だとしたら、そもそも通訳者の能力に問題があるのではないかと疑問に思わざるを得ない。でももちろん文脈が誤解された可能性もあるし、複数の解釈ができる単語を通訳者が選んだ結果、誤解を招いたかもしれない。例えば日本語で「善処します」と言われたら、言葉以外の様々な背景情報がないと上手く訳す事は難しいだろう。

沖縄でも5月以降に初の通訳付き裁判員裁判が予定されている。米軍人関係は日本初らしいので、なにかと注目が集まりそうな事件。裁判員裁判になってから、通訳者の無能ぶりが明らかになったという事態だけは避けたいものです。